こんにちは^^
キタキカクの喜多理恵です。
先日、東京国立近代美術館に行ってきたというグログを書きましたが、その美術館で購入した本が素晴らしかったのでご紹介したいと思います!
それがこちら!
「東京オリンピック1964 デザインプロジェクト」(畳の上で撮ってみました^^)
この本は、東京国立近代美術館が、2013年2月に発行したものです。
2013年2月に東京国立近代美術館で同名の企画展があり、この本はそのプログラムとして作られたようです。
2020年の東京オリンピックを迎えるにあたり、約50年前に行われたかつての東京オリンピックを、再度振り返ってみようという試み。
この本の序章が、とても心を打つものがったので引用したいと思います。
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1964年に開催された東京オリンピックは、日本の戦後史の重要イベントとして記憶されています。第二次世界大戦で大きな打撃を受けた日本が、戦後20年を経て、先進国の一員としての存在感を国際社会に示すべく威信をかけて取り組んだのが東京オリンピックでした。東京オリンピックは日本の経済成長を加速させただけでなく、その後の日本社会を、そして、日本人の意識を大きく変えました。これを機に日本人は日本人としての誇りを取り戻したのです。(東京オリンピック1964デザインプロジェクト「ごあいさつ」より)
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そんな東京オリンピックで、当時の日本のデザイナーたちがどのようなデザインを残したのか、また、そのデザインが日本に、世界に与えた影響はどれほどだったのか。
それが良く分かる本になっています。
すごく貴重な資料だと思います。
↑かの有名なポスター。
デザインは亀倉雄策。日の丸の下にゴールドの五輪マークが配されているものも彼のデザインで、これが東京オリンピックのシンボルマークとして使われたそうです。
↑こちらは原弘デザインの招待状用の封筒と便箋。完璧に空間をコントロールした美しいデザイン。
↑たばこのピースのパッケージ!!
五輪マークの五色カラーにちなんでますね。なんておしゃれ!!これはたばこ吸わなくても欲しくなりますね。
↑山下芳郎が東京オリンピック用にデザインしたピクトグラム(絵で意味を表したマーク)
日本ではこれを機にピクトグラムが広まったそうです。
簡潔で分かりやすく、またデザインとしても美しかったため、世界各国からもとても評価が高かったそうです。
↑↓そして公式ユニフォーム!!日本代表!!!美しい!!!
オリンピックの開会式で日本の選手団の入場行進を生で見られたら号泣ものだろうな……
とにかく、1964年の東京オリンピックに対する日本の「熱」がデザインを通して感じられる素晴らしい本です。
そして当時の日本のデザイナーのオリジナリティとデザイン力の高さに驚かされます。
簡潔でいて力強く、日本人の誇りと美意識をも感じる、素晴らしい作品たち。
2020年を迎える現代の私たちも負けてはいられないと強く考えさせられます。
1964年当時の日本も目覚ましく発展してゆく時代の渦中にあり、また2015年現在の日本も何か、大きく流れが変わっていくような予感の中にあります。
楽しみでもあり少し不安でもあり。
時代を進んでいく日本、東京が、少しでも良い方向に行けるよう、私も何か情熱を持って取り組んでいきたいと思うのでした。