2015年5月29日金曜日

原美術館【サイ トゥオンブリー 紙の作品、50年の軌跡】


こんにちは^^
キタキカクの喜多理恵です。

雨、降っちゃいましたね。。。。今日は傘を忘れて出かけたので、かなり降られてしまいました。


本日は朝一で世界堂とオカダヤをまわり、取引先さんにお仕事の依頼をしてまいりました。
そのままアトリエに戻ろうと思ったのですが、原美術館で「サイ トゥオンブリー」の個展が始まったのを思い出し、思い切って行ってみることに!

いつもは品川駅から15分ほど歩いて行きますが、今日は初めて北品川駅から歩いてみました。


線路を越えて
しばらく歩くと緑深くなってまいりました!

この公園は御殿山庭園ですって!とても静かで緑が多くていいところです^^
思わず寄り道してしまいました^^


さて、ここから5分ほど住宅街を歩くと原美術館にたどり着きます。

閑静な高級住宅街という言い方がしっくりくる、とて~もハイソな住宅街の中に突如として現れる、なが~~い白い塀。
それが原美術館。
現代美術のコレクションでとても評価の高い私設の美術館です。

門のところの石畳もアーティスティック!

この美術館はもともと、実業家の原邦造の私邸としてヨーロッパモダニズムを取り入れて1930年頃に建てられたそうです。

その内装を生かし、建物ごと、部屋ごと、作家に提供することでその作品をコレクションするという、まるで美術作品と共存しているかのような、独特の雰囲気の美術館です。

有名なものとしてはジャンピエール レイノー「ゼロの空間」など。
原美術館の3階の部屋自体が作品になっています。
とても好きな作品なので、ポストカードを買ってしまいました^^
この部屋を作ったレイノーさん、どこか外国でも白いタイルでとても美しい家を作ったのですが、多くの人に賞賛された後、「お前はただの美術品に成り下がってしまったのか」と、その家を破壊していまいます^^;
で、その破壊された白いタイルを数百個のバケツに詰めて並べて展示するまでがアートです、ということをやっていたヤバイ人です^^
(こちらのサイトでその事が紹介されているようです→SOCIOARCHI )

でも、それがとても厳かで崇高な行為に思えるところがこの人のすごいところだと思います!!
アートって何!!??
感情の揺さぶりですか!!??


そんなすごい作品が建物とともに共存する原美術館は、建物そのものがアート作品ということで、庭の作品からレストランに至るまで、ほぼ全て撮影禁止となっています。
また、建物の中にあるミュージアムショップに入るのにもチケットの購入が必要となります。

でもそれだけ、建物自体に価値のある美術館です。
美術品もそうですし、元々の建物も素晴らしいです。



さて、今回の企画展「サイ トゥオンブリー 紙の作品、50年の軌跡」です。


こちらがチラシ。
このチラシによるとサイ トゥオンブリーの作品は
「子どもの落書きにも見える線の戯れのような作風は、内なるエネルギーを≪手で描く≫という身体的所作によって画面に炸裂させる即興性と激情性に満ちています」
とのこと。

なるほど。
白髪一雄にしろ吉原治良にしろ、勢いのある作品に魅かれるこのごろです。

でもこのサイ トゥオンブリーには即興性の中にも何か、緻密な考えがありそうなかんじ。
白髪一雄のような外側へエネルギーが爆発していくというよりも、心の内側に入りこんで来るような印象を受けました。


一体この作家はどんな人なんだろうと調べてみたら、なんと、暗号製作者としてアメリカ軍に従事ししていたと言われているそうです。
暗号製作者!!なんでしょう、この謎めき感!!
そう言われるとなるほどと思ってしまいますね^^


で、最後にこの企画展の図録を購入して帰ろうと思ったら、ショップの方に申し訳なさそうに図録が出来上がるのが一か月先と言われてしまいました!!そんな!(笑)
きっと納品直前に何か大きなミスを発見してしまったのでしょうな^^;


なので、代わりと言ってはアレですが、こちらの図録を購入してしまいました。

去年の今ごろやってた「ニコラ ビュフ」展の図録。

かわいい!!

飛び出す絵本風の仕掛けに弱いのです^^;



いや、久しぶりに原美術館に行きましたが、私設美術館特有のプライベート感のある個性炸裂で、やっぱりとても好き!と思いました。


ニコラ ビュフの展示も行きたかったな~~。
もっとちゃんとチェックしなきゃですね^^;